ひとつの集団の過半数が純粋フランス人ということは、めったになく、第2または第3言語で会話するために、あまり正確には差別は感じない。当然、諸処の出来事で差別はあって、憤慨することはあるけれど、日本であるようなじめじめ感とは違って、フランス文化にのっとって礼儀正しくして、万一のときは上手く上部組織に働きかければその場から逃げることも難しくない。
国挙げての標語「自由、平等、友愛」は、どこの小学校の門にも大きく掲げられていて、個人をリスペクトする文化の浸透が、いじめが深刻化をブロックしていると感じる。行き過ぎる前に誰かが正当に判断するから拡大を止めることができる。
南フランスでは、ざっくりとした一集団の人種の割合は、2、3割がイタリアから渡って来たアルジェリア人、フランスの過去の植民地から来たチュニジア人やモロッコ人、1割程度が中国人を主としたアジア人、1割程度の黒人、あと隣国から来ているイタリア人やスイス人、たまにドイツ人やスペイン人もいる。残りがフランス人。でも、チュニジアやアルジェリアとのハーフも結構存在するから、4割程度に至ることはあまりない。
日本とは大きく違って、当然それぞれの感覚で行動するし、言語も定義自体や表現方法が違ったりして、正確なやりとりはできない。では、統一性がないかというと、それぞれの場の指導者や責任者、例えば交通機関の運転手も、明確な主導権をもっていて、堂々と注意するから問題はない。
国の文化レベルによって、生活の価値観や金銭感覚は大きく違うから、人のものをだまって盗ったりする人もいるからびっくりするけれど、それはしょうがないから被害に合わないよう自分が注意するしかない。フランス人や隣国ヨーロッパの国はほぼ日本人と近い金銭感覚だから、価値観の合う友達を探しやすい。
最後に、コロナウイルスのことだけど、前週にイタリアで流行ってしまったからフランスへ移行するとのことで、全学校が無期限閉鎖中。