外国語をマスターするために、まずは小3年生くらいの自国語を話す子どものレベルになることをおすすめ。そこへ到達すれば、あとは、聞く→わからない単語や言い回しを質問→スペルを確認し自分のものに、といった日本語を覚えたときと同じ、自然な上達スパイラルへ。
では、小3年レベルへどうもっていくか。文法は中学3年までで十分。単語力も英検3級レベルで最低限の表現は可能。一番難しいことは、話すこと。これは体育と同じで、いくら文法や単語を知っていても反射的にこなすには頭から口までの身体の訓練が必要。しかも、発音が正しくないと、全く通じない。ここが最も重要なポイント!しかも、その直前に大きな壁がある。名付けてJapan magic!!
さて、ここで私の経験談へ。フランスの音楽見本市Midemに毎年出展していたので、音楽出版社の人たちと徐々に仲良くなって、パリへ行くときはいつも2人の音楽友人の家へ泊めてもらっていた。彼らは英語を話すから、コミュニケーションが容易で家にも泊めてもらえる関係になったのだ、と思い込んでいた。フランスへ移住して1年後、私の英語は、けんかもできるくらいに上達した。そして、実はパリの例の友人たちはほとんど英語なんて話していないことを知った。あああ!
これがJapan magicの正体。外人が話す英語はすごい(はず)という思い込みがあったことに気づかされた。そう、ラテン系の人たちは英語を話すベースを既に持っている。日本人が中国語を見たら、なんとなくイメージできるのと同じ。
再び、英語学習の話へ。英語の本は、3万以上買ったけれど、結果的に、HNKラジオ英会話の大西泰斗さんの本が一番気に入って、彼の本は全冊読破。ある程度上達したら、文法についての疑問を、「マーフィーのケンブリッジ英文法」で、細かく明確にしていくのがおすすめ。
会話は、ロゼッタストーン。3、4人に一人の先生がついての会話する一般コースが実践的でよい。当時は特別コースがあり、20分の個人学習と8分の先生との一対一の毎日コースがあって、それを1年間やった。これは本当によかった。
単語は、英検の級を利用して徐々に重要単語から覚えていくのがおすすめ。準2級になったときは、英検3級レベルのヒアリングCDなら無理なく聞く事ができるし、英検2級になったら、英検準2級レベルのヒアリングCDにレベルアップ。これが、小3年生の力の元をつくる。準1級になったころは、3つくらいの単語から選べるくらいになる。
ヒアリングは、CNN english express等のCD付の本を買って、ゆっくり発音と速い発音を繰り返し聞いた。とはいえ、当時は速い速度はほとんど理解できてなかったな。アメリカン英語、オーストラリア英語、イギリス英語の3種類があるのもよかった。今だったら、英会話の人気Youtubeチャンネルを探して、好みのエピソードとかを繰り返し聞くの方が楽しくてよいと思う。何しろ英会話の先生たちは、きれいな文法で、明確に発音してくれるから。アジアの国で英会話を学ぶツアーもあるけれど、なまりのある発音にならないように要注意。ネイティブ英語圏の先生に学ぶにこしたことはない。
私はヨーロッパでの英語を身につけたかったので、イギリス英語に固執し、単語もラテン系から派生したものをまずは覚えるようにした。戦略は成功だったと感じている。